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1日何歩で長生きに近づく? 歩数の研究をまとめて読む

「1日1万歩」はよく聞く目標ですが、本当に必要なのでしょうか。世界の大規模な調査をまとめた研究から、歩数と長生きの関係を整理しました。

根拠 初期5分で読めます公開 2026.10.14更新 2026.10.14
RATRAT編集部
生成AIで下書きし、編集部が出典と内容を確認しました
この記事の要点
  • よく歩く人ほど、追跡中に亡くなる割合が低いという関連が、世界の調査で繰り返し報告されている
  • 60歳以上では1日6,000〜8,000歩あたりで差が小さくなり、「1万歩」でなくてもよい可能性がある
  • どれも観察研究なので、「歩けば長生きする」とまでは言えない

よく歩く人ほど、その後に亡くなる割合が低いことが、世界の大規模な調査で繰り返し報告されています。ただし「1万歩」でなくてもよさそうです。60歳以上では、1日6,000〜8,000歩あたりで差が小さくなるという結果です。

「1日1万歩」に根拠はある?

「1日1万歩」は広く知られた目標です。ただ、その数字を支える研究は少ないと、研究者自身が指摘しています。

そこで2022年に、世界15の調査をまとめ直した研究が発表されました。対象は大人約4万7,000人です。歩数は体につける計測器で1週間ほど測り、その後の約7年を追いかけています。

歩数の少ない順に4つの組に分けて比べました。最も少ない組は1日約3,500歩です。この組に比べ、ほかの3つの組は、追跡中に亡くなる割合が40〜53%低くなっていました。

年齢による違いもありました。60歳以上では、6,000〜8,000歩あたりまでは歩数が増えるほど割合が下がり、その先はほぼ横ばいでした。60歳未満では、8,000〜10,000歩あたりまで下がり続けました。

2025年には、57本の研究を集めたまとめも出ています。1日2,000歩の人に比べ、7,000歩の人は亡くなる割合が47%低いという結果でした。研究チームは、1万歩は活動的な人の目標として使えるが、7,000歩はより現実的な目標になりうると述べています。

速く歩いたほうがいい?

同じ歩数なら、速く歩くほうがよいのでしょうか。米国で、平均72歳の女性約1万6,700人を約4年追った研究があります。

この研究では、歩数が多いほど亡くなる割合が下がり、1日約7,500歩で頭打ちになりました。1日約4,400歩の人でも、約2,700歩の人より割合は低くなっていました。一方、歩く速さは、歩数の違いを差し引くと、はっきりした差が見られませんでした。

40歳以上の米国人約4,800人を約10年追った研究でも、結果は同じでした。今のところ、速さよりも歩く量のほうが、長生きとの関連がはっきりしています。

「歩けば長生きする」と言える?

ここまでの研究は、どれも「観察研究」です。ふだんの暮らしをそのまま調べ、歩数とその後の健康を見比べる方法です。分かるのは「よく歩く人は長生きの傾向がある」という関連までです。

もともと元気な人ほどよく歩ける、という逆向きの関係もありえます。研究では年齢や持病の影響を差し引いていますが、すべてを取り除くことはできません。

原因と言えるかを確かめるには、「比較試験」が必要です。参加者をくじ引きで2つの組に分け、片方だけに歩いてもらって違いを比べる方法です。ただ、何十年も追って寿命を比べる試験は、現実にはほぼ行われていません。

比較試験で分かっているのは、もう少し手前のことです。8本の比較試験を含む、26の研究のまとめがあります。歩数計を使った人は、使わなかった人より1日約2,500歩多く歩くようになりました。「1日1万歩」のように目標の数字を決めることが、歩数が増えた大きな要因でした。

効果ごとの根拠の強さ判定の基準
調べたこと根拠結果
歩数が多いほど、亡くなる割合が低いか(15の調査のまとめ)根拠 初期低い傾向。60歳以上は6,000〜8,000歩あたりで頭打ち
1日7,000歩と2,000歩の比較(57研究のまとめ)根拠 初期7,000歩の人は47%低い
同じ歩数での、歩く速さの違い根拠 初期はっきりした差は出ていない
歩数計を使うと、歩数は増えるか(8本の比較試験を含む)根拠 有望1日約2,500歩増えた
まだ分かっていないこと歩数を増やしたことで寿命がのびるかどうかは、比較試験では確かめられていません。研究の多くは欧米の人が対象で、歩数も最初の1週間ほどを測っただけです。2025年のまとめでは、ほとんどの項目で研究の数がまだ少なく、年齢ごとの細かい分析も足りないとされています。歩数計の研究も平均18週間と短く、増えた歩数が長く続くかは分かっていません。

では、どうすればよいか

まずは、今の自分の歩数を知るところから始めてみてください。スマートフォンにも、歩数を数える機能が入っていることが多いです。そのうえで、無理のない目標の数字を決めましょう。

今日からできること
  • スマートフォンや歩数計で、1週間の平均歩数を確かめる
  • 今の歩数より少し多い数字を目標にする(目標を決めると歩数が増えやすいと報告されています)
  • 60歳以上なら、1日6,000〜8,000歩をひとつの目安にする
  • ひざや腰に痛みがある方、心臓などの持病がある方は、増やし方を先に医師に相談する
詳しく知りたい方へ(研究の中身)
15の調査のまとめ(Lancet Public Health 2022)大人4万7,471人、追跡の中央値7.1年、死亡3,013人。最も少ない組(約3,553歩)に比べ、ほかの組の死亡の危険度は0.60・0.55・0.47。60歳以上は6,000〜8,000歩、60歳未満は8,000〜10,000歩まで低下。資金: 米国疾病予防管理センター(CDC)
57研究のまとめ(Lancet Public Health 2025)35の調査の57研究。1日2,000歩に比べ7,000歩で死亡の危険度0.53(14研究)。多くの項目で根拠の確かさは「中程度」、転倒は「非常に低い」。資金: オーストラリア国立保健医療研究評議会ほか
高齢女性の追跡研究(JAMA Intern Med 2019)平均72歳の米国女性1万6,741人、平均4.3年。約7,500歩で頭打ち。約4,400歩でも約2,700歩より低い。歩く速さは歩数を調整すると有意差なし。資金: 米国国立がん研究所
米国の全国調査(JAMA 2020)40歳以上4,840人、平均10.1年。1日4,000歩に比べ8,000歩で死亡の危険度0.49。歩く速さは歩数を調整すると有意差なし
歩数計の研究のまとめ(JAMA 2007)26研究・2,767人(比較試験8本を含む)、平均18週間。比較試験では歩数計を使った人が1日2,491歩多く歩いた。目標歩数の設定が増加と関連。参加者の85%が女性
出典
  1. Paluch AE, et al. Daily steps and all-cause mortality: a meta-analysis of 15 international cohorts. Lancet Public Health. 2022. PMID 35247352
  2. Ding D, et al. Daily steps and health outcomes in adults: a systematic review and dose-response meta-analysis. Lancet Public Health. 2025. PMID 40713949
  3. Lee IM, et al. Association of Step Volume and Intensity With All-Cause Mortality in Older Women. JAMA Intern Med. 2019. PMID 31141585
  4. Saint-Maurice PF, et al. Association of Daily Step Count and Step Intensity With Mortality Among US Adults. JAMA. 2020. PMID 32207799
  5. Bravata DM, et al. Using pedometers to increase physical activity and improve health: a systematic review. JAMA. 2007. PMID 18029834
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ReverseAging.Tech をつくる人

加藤順彦
代表者加藤順彦MARUICHI PTE. LTD. CEO

自らの体験をきっかけに、幹細胞点滴の魅力を広めています。100名を超える方々をご案内する中で、その可能性をますます実感しています。人生100年時代にふさわしい選択肢として、あなたの選択肢のひとつに加えていただけたら嬉しいです。

山中大介医師
監修者・医師山中大介DMTC CLINIC 院長

美容医療に携わる中で、幹細胞治療の可能性に注目しています。医師としての視点から、安心できる正しい情報を皆さんにお届けします。

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